【バンベルク醸造所】歴史あるシュペチアル〜心地よいスモーク薫る魅惑の燻製ビール〜
- 2020.01.30
- オーバーフランケン バンベルク ビール
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家族経営・愛のこもった名物燻製ビール!Brauerei Spezial
バンベルク駅から歩いて10分ほど、旧市街などのある街の中心部の入り口に近いオーバーケーニッヒ通りに入ると突然目に入ってくる歴史を感じる木組みの建物。まさにタイムスリップしたかのよう!
立派な看板を構えるこの木組みの建物は、ビールが飲めるただのレストランではありません。
ここでビールを醸造しお客様に提供しているのです!
それがシュペチアル醸造所。
バンベルクといえばで有名な”ラオホビール”燻製/スモークビールを味わえます。(ラオホビールはバンベルク市内や周辺の街・村などで楽しむことができます。)
このシュペチアル醸造所、文化遺産に登録されている伝統ある建物だけでなくとてもとても特別なのです。
それはラオホビールでつかわれる燻製麦芽を”伝統的”な方法で職人の手によって自家製でつくっているということ。世界で今ではこのシュペチアルと同市にあるシュレンケルラ2件しかないのです。
ラオホビールってなーに?
口にした瞬間、フワーっと広がるスモークの香りとほんのり甘いシュペチアル定番のラガービール。心地よいスモーキーさ
毎度口にするたびに、シュペチアルの醸造家さんの愛とこだわりを感じます。
なぜこんなにマイルドなんでしょう。
それは、醸造家の愛の塊です!
こちら間違ってはいませんが、ちゃんとした理由があるんです。
一緒にこだわりも紹介します。
〜シュペチアルのラオホビアその1〜
秘密は70%自家製スモークの麦芽、30%はスモークしていない麦芽を使っていることにあります。バンベルクにあるもう一軒の燻製ビールの醸造所シュレンケルラの名物ラオホビール(メルツェン)に100%燻製麦芽が使われているのでこちらはガッツリとスモーキーな味になっています。飲み比べが楽しいですね。
〜シュペチアルのラオホビアその2〜
さてその燻製麦芽はどこから来るのでしょうか。
まずシュペチアルで使われるのはバンベルク近くの地域でオーガニック栽培された大麦です。発芽した緑麦芽は20時間以上かけてじっくりスモークされます。
先ほど紹介した伝統的な方法というのが、このビールの原料である大麦麦芽の発芽をとめるため焙燥工程。乾燥炉でブナの木を燃やして覆いのない火の上で(=熱い煙で )乾燥させます。覆いがないわけですからその際に直接スモークの香りが移るのです。(こちらの投稿最後のビデオにてごらんいただけます。) 昔は当たり前だったこの工程は工業化などが進み覆いのない火で乾燥させることが次第に減っていきました。1935年にはこの手間暇のかかる昔ながらの方法で燻製麦芽を作ってラオホビア醸造をしているのはシュペチアルとシュレンケルラだけになりました。
代々受け継いだ昔ながらの伝統の製法、こちらの醸造所で1536年からラオホビールを醸造しています。
ちなみに、家族経営でハンドワークのため年間60万リットルしかビールを醸造しておらず、基本的にはバンベルク周辺15㎞以内の酒屋でしかお目にかかることができません。それはビールの新鮮さが保証されていることにもなります。ドイツではビールは醸造所の煙突が見えるところで飲むのがおいしいといわれています。
地元のお客さんや観光客に愛される伝統ある職人技のビール、バンベルクに来たらぜひ味わってみてください。
特に昼や夜の食事時は大変混雑しているのでビールとお食事を楽しみたい場合には予約をお勧めします。
[…] ただ、世界でたった2件だけ、昔ながらの方法で人の手をつかいブナの木で自家製で麦芽をスモークし伝統的な方法でラオホボアを作っている醸造所がバンベルクにあります。それが日本でもよく知られているのSchlenkerla(シュレンケルラ)と、家族経営のSpezial(シュペチアル)です。この2件はドイツのSlow Foodにも登録されています。シュレンケルラは日本も含め海外にも輸出されているので飲んだことがある方もいるかと思います。こちらのビールはMärzen(メルツェン)、アルコール度はやや高めの5.1%です。とにかく、色はダークで強い燻製香でパンチがあります。よくも悪くも癖が強いビールですので好みはわかれるでしょう。シュペチアルのビールは基本バンベルク周辺15㎞以外には流通していません。100%スモークモルトを使用しているシュレンケルラとは対照に、70%スモークと30%スモークしていないモルトを使用しているため飲みやすく、優しく燻製味が抜けていく感じです。私の初めてのラオホビアはシュペチアルのものでした。バンベルクに来たらとにかく飲んでほしいラオホビール。伝統を感じていただければ! […]