【ドイツグルメ】フランケン地方 鯉料理と鯉の養殖名産地 Aischgrund
- 2021.03.03
- グルメ・名物 ドイツ
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フランケン地方で食べられる鯉料理 産地の紹介

Aisch川沿いとその周りのたくさんの池が集まる地帯。
土に水がしみこみにくく、軽い勾配もあることから農業には向いていないため、この土地を池として中世のころから鯉などの養殖を始め盛んになったそう。
鯉や淡水の白身魚(ナマズ、カワカマスなど)が養殖されています。
ニュルンベルク、バンベルク、ノイシュタットを三角形で囲んだあたりにあり多くの部分がミッテルフランケン、一部がオーバーフランケンに属す、沼の数だけでいえば7000個もあるんだそうです。
(エアランゲンの地理学の学生が数えたのだそう)
平均一つの沼の大きさはサッカーコート半分くらいと他の沼地の地域より比較的小さい。
川から流れてきた水でたまった沼もありますが、多くは雨水がたまったものです。
ドイツでは年間6000トンの鯉が養殖されていますが、うち半分はバイエルン州、そして5分の1の1200トンはこの地域で養殖されています。
この地でとれる鯉 Aischgründer Karpfenは、”シャンパン” のようにEUの原産地名称保護制度によって保護されている特産品です。
伝統的な鯉のシーズンはいつ?
伝統的に鯉の季節はドイツ語で“R“のつく月, September, Oktober, November, Dezember, Januar, März, Aprilということで、9月から4月まで食べられます。
昔は暑い時期は鯉の鮮度を保ちながら運送することは難しかったことから上記の時期のみ食べられていましたが、クール輸送が可能な今日でもその伝統引き継がれています。
鯉のシーズンが始まると、フランケン地方の多くの飲食店で様々な鯉料理が提供されます。
Aisch地方の鯉 Aischgründer Karpfen

ちなみに鯉が食べれるようになるまで3年かかります。
大体1~1.5kgになります。
鯉のいる沼は年に一度すべての水が抜かれます。
水を抜きながら大きな網で魚を少しずつ手前に追いやって、家族総出で網ですくいきるところもあります。
その後食用のサイズを超えたものは水の中で泥抜きします。
それよりも小さい鯉は水のたまった池に移動しさらに翌年まで成長を待ちます。
このあたりの鯉は背中がぷっくりと高く、Spiegelkarpfen(ミラー カープ)とも呼ばれます。
約1000年の歴史を持つといわれる鯉の養殖。
中世の頃は、断食期に肉を食べてはいけない習慣があり、その時に修道士たちが栄養価の高い鯉は好んで食べられたそうです。
低脂肪でオメガ3脂肪酸とたんぱく質が高い鯉。
15世紀には鯉は高級品で、
1ポンドの鯉は2ポンド牛肉、3マス(リットル)のビールと同じ価値がありました。一般的な家庭でやっと一日の稼ぎで1キロの鯉が買えるというくらいの価値でした。
フランケン地方 鯉料理の紹介
鯉はドイツ語で Karpfen (カルプフェン)といいます。
よく見かけるこの名物料理はこちらです。
Karpfen Gebacken(カルプフェン ゲバッケン)
頭と尾がついたまま半身の鯉に衣をつけてカリカリに焼き上げたもの
Karpfen Müllerin(カルプフェン ミュラリン)
衣の代わりに小麦粉をまぶしてカリカリに揚げ焼きしたもの
揚げ焼きするときに体がくるりと反れるものは鯉が新鮮な証拠です。
尾頭付き以外にも Filet (フィレ)の揚げ物もあります。
Karpfen blau (カルプフェン ブラウ)
頭と尾がついたままの鯉を、スライスした玉ねぎと一緒に白ワインと酢で煮たもの
他にも、ドイツ語でFlossen(フロッセン)ひれの部分や皮と周りの身をチップスのように上げたものや、内臓の唐揚げなんかも食べられています。
” R ” のつく時期に、ニュルンベルクやバンベルクなどフランケン地方に旅行される際にぜひお試しください!!
観賞用錦鯉の生体輸出ができる我が国でも食用生体輸出品への足かせは多い。生体で中国へ輸出し無断で繁殖されれば国内生産は一網打尽の被害を被る。従って、とりあえず日本独自の「うま煮」の真空パック輸出を企図したら地域再生、地方創生へのキッカケともなる。鯉の国内消費は少ないがため、輸出商品化への発想がない。問題は価格競争力にある。養鯉施設は河川沿い田んぼでの稚魚保育、放置された農業用ため池や氾濫河川沿いの調整池・遊水地での幼魚育成、湖・ダム湖での「網いけす養殖」に限定した成魚化出荷での商品化・作業合理化に加え、食品残渣加工物による成魚化ができれば価格競争に勝てる。輸出用鯉の養殖施設付き賃貸で新規参入しやすい手段を提供し、都市の若者を誘致したい。稲作等慣行的農業とは異なり、斬新な業態として若者たちの地方移住への決意を促す食用淡水魚養殖業態に育てたい。